2 つのインターフェース、2 つの出自
LVDS ディスプレイインターフェースは 1990 年代のノート PC パネル時代から画素を運び続け、産業用パネル PC・医療モニター・車載ディスプレイの至るところにあります。MIPI DSI は携帯電話業界の規格で、プロセッサと画面が隣り合う前提——短距離・低消費電力・少ピン——のために作られました。
出自は性格を決めます。LVDS のエコシステムは「パネルは遠くにある」を中心に育ち、コネクタもツイストペアハーネスもシールドの選択肢も既製で揃います。DSI のエコシステムは「パネルはすぐそこ」を前提とし、既定の伝送路は基板パターンか数 cm のフレキです。
ハーネス側から見た違い
日々手がける実物が一番雄弁です。LVDS 案件の典型形:20〜50cm のツイストペアハーネスで基板からパネルへ接続し、環境がうるさければシールドを加える。DSI 案件には「ハーネス」がほぼ不要で、要るとしてもインピーダンス管理された短い FPC です。
だから最初の判断基準は最も単純です。**プロセッサ基板からパネルまでの距離を測ること。**10cm 以内なら両方いけます。20cm を超えたら、DSI は快適圏を出ています。
5 つの軸で並べる
- 距離:LVDS は数十 cm が常用域;DSI は基板内か数 cm のフレキ
- パネルエコシステム:産業・医療グレードのパネルは今も LVDS インターフェースの品揃えが最多;スマホ・タブレット級パネルは DSI 優先
- SoC 対応:スマホ SoC と新しい組込みプロセッサの多くは DSI ネイティブ;従来の x86 や産業用 SoC の多くは LVDS か eDP
- EMI:小振幅差動+ツイストペア+シールドの LVDS は過酷環境での実績が長い;DSI は距離の短さ自体が放射の少なさ
- ライフサイクル:産業案件が求める 10〜15 年供給では、LVDS のパネル・コネクタエコシステムが最も安定
たいてい、このうち 1〜2 軸が動かせない制約です。まずそれを見つける。残りはコスト比較になります。
実際にどの機器が何を使っているか
手がけた案件を横断すると、分布は実に規則的です。10〜21.5 インチの産業パネルを積む産業用パネル PC、HMI、キオスク端末、POS は、基板からパネルまでほぼ LVDS ディスプレイケーブルで、コネクタは 20〜50 ピン(ピン数と single/dual link の決め方は 20–50 Pin LVDS へ)。医療モニターも LVDS が多数派で、パネル供給の安定性と EMI 実績が買われています。MIPI DSI はスマホ・タブレット・スマートウォッチ・小画面 IoT 機器に集中——画面が基板のすぐ横、数 cm のフレキで直結です。
比較の場にもう 1 人、よく呼ばれる候補がいます:eDP です。高解像度の新規設計では LVDS からの世代交代が目に見えて進んでいます。3 者の並べ方は eDP vs LVDS をどうぞ。
陣営をまたぐ:ブリッジチップは恥ではない
よくある局面:選んだ SoC は DSI 出力のみ、選んだ産業パネルは LVDS 入力のみ。このとき DSI-LVDS ブリッジチップは成熟した解であり、妥協ではありません——スマホ生態系のプロセッサに産業生態系のパネルを繋ぐには、通訳が要るだけのことです。ブリッジの先のケーブル区間は完全に LVDS の流儀で設計します:ツイストペア、シールド、インピーダンス。ネイティブ LVDS と何も変わりません。
逆方向(LVDS 出力から DSI パネルへ)はずっと稀です。DSI パネルを使う設計は、そもそも構造的に短距離だからです。
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LVDS に決めた後はハーネス側の問題が始まります——LVDS ケーブルはどこまで延ばせるかへ。LVDS の基礎からなら LVDS とは何か、eDP との比較なら eDP vs LVDS をご覧ください。



