技術ブログ · #299

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FFCピッチの選び方:測定・端部適合・放行確認

EDPcable Engineering Team2026-06-10
FFCピッチの選び方:測定・端部適合・放行確認
ARTICLE · #2992026-06-10

概要

両端の完全なコネクタ型番からFFCピッチを確認し、端部形状、電流条件、装機空間を照合します。20導体の中心間測定と完成幅の仮定算例を分け、同ピッチでも互換を保証しない理由を説明。六項目の証拠・保留条件とRFQ情報を示し、図面、公差、ピンマップ、温度上昇、保持と動作の確認につなげます。

FFC ピッチは両端のコネクタから決める

FFC のピッチは隣り合う導体の中心間距離です。まず両端のコネクタの完全な型番を確認し、ケーブル端部、電流条件、取り付け空間を照合します。同じピッチと極数でも互換とは限りません。ピッチだけで導体断面、電流定格、完成幅、補強板厚は決まりません。

基板側コネクタと端部を照合する

コネクタの管理図面と適用仕様から、極数、接点面、挿入方向、完成端部厚、露出長、補強板、挿入基準を確認します。ZIF、非 ZIF、スライド式、フリップ式の操作を一律に扱わず、組み立て後にもアクチュエータへ手が届くことを確認してください。供給状態も正確な型番で調べます。

GCT の FFC 定義ガイドはピッチ、導体寸法、接点面、長さを別々の指定項目としています。Hirose FH12 シリーズにも接点・実装の異なる形式があります。シリーズ名ではなく、選んだ品番の推奨ケーブル端部図面を使用します。これらは部品資料であり、完成アセンブリの認定ではありません。

導体間の隙間を数えて測る

まっすぐで損傷のない接点部分で、最初と最後の導体中心間を測ります。導体数を N、中心間の全スパンを S とすると、推定ピッチは S / (N - 1) です。中心を識別できなければ拡大観察や適切な測定治具を使い、測定不確かさも記録します。外装幅だけから判定しません。

仮の20導体サンプルで中心間スパンが9.50 mmなら、19区間で割って0.50 mmです。同じ19区間が19.00 mmなら1.00 mmです。これは公称形状の算例であり、検査公差や代替品の承認ではありません。両端コネクタとケーブル図面で確認します。

完成幅は別寸法です。仮に20導体、0.50 mmピッチ、導体幅0.30 mm、外側導体の端から左右各0.35 mmの余白なら、公称幅は 9.50 + 0.30 + 0.35 + 0.35 = 10.50 mm。同じピッチでも導体幅や余白が違えば完成幅は変わります。公差積み上げとコネクタ外形を別途確認し、ケーブル幅とコネクタ幅を単純に足して基板占有幅としません。

寸法確認方法避ける誤り
導体中心間スパン(N - 1) x pitchNを掛ける
完成ケーブル幅導体幅と両端余白を含む図面中心間スパンと同一視
コネクタ外形指定品番の図面と基板レイアウトケーブル幅から推定
露出長・挿入基準コネクタ適用仕様同ピッチの別シリーズから転用
補強板と端部厚完成端部の適合図面補強板単体厚だけを見る

電流と組立工程を検証する

導体の材質・幅・厚さ、両端の接点定格、同時通電する接点配置、周囲温度、筐体条件、温度上昇限度とディレーティングを確認します。ピッチが粗いだけで電流余裕が得られるとは限りません。並列接点には電流分担、接続順序、戻り経路、故障時の評価が必要です。

位置合わせ、端部平面度、挿入基準、ロック操作を選定コネクタで定義します。手挿入の可否を分ける普遍的なピッチ境界はありません。曲げ禁止域、折り線、補強、動作、保守挿抜回数を図面に入れ、実装状態で検証します。

放行前の証拠と保留条件

確認記録する証拠放行を保留する場合
両端の組合せ完全な型番と管理図面写真・極数・ピッチしかない
ピッチと幅中心間スパン、導体数、不確かさ、完成幅外装幅の近似しかない
接点面と配線A/B端の図、露出面、1番ピン、全結線Type A/Bに観察方向がない
挿入形状端部厚、露出長、補強板、挿入基準無理なロックや着座ばらつき
電気負荷通電配置、導体構成、定格、温度上昇計画ピッチや並列本数から電流を推定
取り付けと工程曲げ禁止域、操作空間、張力対策、評価記録導通だけで保持・動作を未確認

管理された初品を実際の相手部品へ挿入し、着座と全結線を確認します。必要な温度上昇、保持力、動作試験は案件の限度で評価し、導通試験で代用しません。

RFQ に添付する情報

両端型番、図面改訂、接点面の図、寸法と公差、ピンマップ、負荷と環境、配索・動作、試作数量、合否基準を送ります。未決事項を明示し、量産手配前に図面レビューを依頼します。細ピッチFFCと0.5 mm / 1.0 mm FFCで製造条件を整理し、図面製造管理と電気検査計画へつなげます。構造の違いはFFCとFPC、工程はFPC組立を参照してください。

FAQ04

よくある質問

  • FFCピッチはどう測りますか。

    既知の導体間隔数にわたる中心間距離を測り、その間隔数で割ります。N導体ならN-1区間です。20導体で9.50 mmなら公称0.50 mm。測定不確かさを記録し指定図面で確認します。外装幅だけでは不十分です。

  • 同じ0.5 mmピッチなら交換できますか。

    両端の接点構造、極数、面、結線、端部厚、露出長、補強板、公差、定格、装機経路の照合が必要です。ピッチ一致だけでは互換を保証しません。

  • ピッチから電流定格を決められますか。

    できません。ケーブル構成、両端定格、同時通電配置、温度条件と降額を確認します。並列接点は分流と故障時の評価も必要です。

  • 線幅は極数×ピッチですか。

    違います。首末中心間は(N-1)×ピッチで、完成幅は導体幅と図面の端部余白も含みます。コネクタ外形は別寸法です。

最終更新: 2026-10-16
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