マイクロ同軸ケーブルとは
中心導体、誘電体、外部導体、保護外被からなる小型の同軸構造です。構造名だけではコネクタ、通信方式、完成品の認定条件は決まりません。全製品に共通する AWG、ピッチ、速度、屈曲寿命の値もありません。
I-PEX は外部導体のシールド機能とデジタル接続での利用を説明しています。シールドは端末を通る接続経路まで定義する必要があり、シールド線の採用だけでシステムの EMC 適合を証明することはできません。
| 層 | 役割 | 確認する情報 |
|---|---|---|
| 中心導体 | 信号を伝える | 構成、材料、線径 |
| 誘電体 | 内外導体を隔てる | 材料と寸法 |
| 外部導体 | 周囲の導電シールド | 構造と端末接続経路 |
| 外被 | 表面を保護する | 仕上がり外径と使用条件 |
AWG・外径・ピッチを分けて確認する
AWG は導体サイズを示し、ケーブル全体の外径ではありません。ピッチは隣接接点の中心間距離であり、線の直径や保証された隙間ではありません。ケーブル図面と両端コネクタの適用仕様を照合してください。細いケーブルでも自動的に承認済み代替品になるわけではありません。
Fujikura の表では AWG42 の一例として中心導体径 0.075 mm、外被径 0.29 mm を示しています。この構成の寸法であり、AWG42 全般の外径や特定コネクタとの適合を表す値ではありません。
RFQ では外部導体を基準とする単端インピーダンスと、二本の信号導体間の差動インピーダンスを分けます。50 Ω のケーブルという記載だけで、完成した差動対の 100 Ω を証明できません。方式、目標と公差、基準面、測定構成を定義します。インピーダンス検証も参照してください。
AWG だけでは求まらない配線幅の計算例
八本を平らな一列に並べ、一本の最大外径を仮に 0.30 mm、七つの隙間を各 0.05 mm とします。配列幅は 8 × 0.30 + 7 × 0.05 = 2.75 mm です。最大外径を 0.32 mm にすると 2.91 mm となり、0.16 mm 増えます。
これらは仮定値であり、メーカー限度値、束径の式、実装許可ではありません。テープ、スリーブ、分岐、公差、動作時の占有空間には別の余裕が必要です。直線状態で収まってもヒンジでは干渉する場合があります。代表アセンブリで実際の経路と動作を確認し、AWG から曲げ半径や寿命を推定しないでください。
選定・代替前の六項目
I-PEX の選定ガイドは、信号、コネクタ寸法、ケーブル、嵌合条件を関連づけています。完成経路全体で確認します。
| 判断項目 | 必要な証拠 | 判断を保留する条件 |
|---|---|---|
| 嵌合 | 両側の完全型番、版、ピン配置、嵌合方向 | ブランド・極数・ピッチしかない |
| ケーブル | 構成、最大外径、認められた端末処理 | AWG しかない |
| 信号経路 | 方式、長さ、インピーダンス、損失・スキュー、測定面 | 部品の見出し仕様だけを完成品の証拠にする |
| シールド | 端末接続、基板への接地経路、EMC 計画 | 導通だけでシールド性能を証明する |
| 動作 | 経路、張力緩和、曲げ・ねじり条件、評価計画 | 一般的な寿命値しかない |
| 出荷 | 図面版、検査・試験記録、変更承認 | 材料や形状の変更が未承認 |
導通試験は指定条件で断線や誤配線を検出しますが、インピーダンス、高周波損失、屈曲寿命は証明しません。電気試験計画では分けて管理します。
用途と RFQ に含める情報
Micro-coax は構造、eDP・LVDS は信号方式の文脈、FFC は別のケーブル構造です。低速でも FFC への変更は嵌合、配線、シールド、信号、動作の再確認が必要です。micro-coax と FFC の比較を参照してください。
正確なコネクタ対、ピン配置、ケーブル図面、長さと公差、実装経路、信号要求、シールド接続、認定条件、試作・量産数量を送付します。写真は識別補助であり図面の代替ではありません。マイクロ同軸アセンブリを起点に、実部品を確認してから狭ピッチやI-PEXを検討します。部品事例は完成品や医療機器の認証を意味しません。

